中村吉右衛門の兄・松本白鸚一家についてのエピソード

“こうした役を先達たちは行ってきた…”

中村吉右衛門さんのにあたるのは現在の松本白鸚(2代目)さんです。

松本白鸚の名前は2016年に襲名しましたが、それまでは『松本幸四郎』の名前でよく知られていましたね。

現在は息子が十代目松本幸四郎を引き継ぎ、娘にあたるのが女優の松たか子さんです。

松本家といえば代々歌舞伎役者の家系で、400年の歴史がある高麗屋(歌舞伎役者の屋号)の一門になります。

歌舞伎の世界にとどまらず、今ではテレビや映画にも進出している芸能界の名家ですが、今回はそんな松本家のエピソードについてまとめてみました。

子供の頃の吉右衛門と白鸚

中村吉右衛門さんと松本白鸚さんを育てたのは、二人の父親にあたる初代の松本白鸚さんです。

二人の微笑ましい子育てエピソードもあります。

父親はすき焼きが好きで、それを食べる際には玉ねぎを入れてからすぐに食べるという特別な作法がありました。吉右衛門さんは少年時代にそれを真似してみたら、もちろん玉ねぎは生同然ですから辛くて大変だったと述懐しています。

松たか子から見た父の演技力

一つ目に紹介するのは松たか子さんがトーク番組で披露したエピソードです。

松本白鸚さんは娘と映画の共演を果たしていますが、そこはプロ意識の現れなのか甘やかすことはしなかったそうです。むしろ娘をライバルとして意識していた、と話しています。

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そこには「演技や作品は最終的にお客様が評価するから」というプロ意識があったそうです。

松たか子さんは共演した作品が完成したとき、やはり父の演技は意識したといい、その表現力の違いにスケールの大きさを感じたと言います。

高麗屋の歴史

現在の松本白鸚さんは父親の名前を継いで、襲名前の幸四郎を息子に引き継がれました。そして孫が息子の名前であった染五郎を襲名しています。

この松本家の親子三代(本人、息子・幸四郎、孫・染五郎)が一堂に会して文化庁長官と対談した席では、歌舞伎役者の仕事の心構えを説明していました。

手に職をつけると言いますが、歌舞伎の世界では手に芸を付けたときに初めて一人前と言われるそうです。

それを400年間高麗屋はやってきたと言います。

高麗屋親子三代

芝居の種類によっては、大変意地悪な役回りを担うことがあるのも歌舞伎の世界です。

例えば一時間以上舞台の端で座っているだけで、出番といえば物語の最後で首をきられるという役。こうした役を先達たちは行ってきたおかげで400年間の歴史は保たれてきたと言います。

華々しい世界ではありますが、影にはこうした人間たちがいたこと、また現在華々しい活躍をしている人にも人知れずの苦労があったことを思わせるエピソードです。

親子三代

日本の芸能界は高麗屋がいなければ寂しいものになるでしょう。

2021年8月19日に78歳の誕生日を迎えましたが、勧進帳や仮名手本忠臣蔵とった伝統の歌舞伎に加えて、ミュージカルや舞台、そしてテレビドラマや映画と多方面で活躍している松本白鸚一家の今後にさらに注目です。